まえがき

なぜSQLか?

『SQL Pocket Guide』の旧版が出版されてから、データの世界に大きな変化がありました。データの生成量と収集量は爆発的に増え、膨大なデータに対処するために多くのツールと雇用が生み出されました。しかし、このような変化を経ても、SQLはデータの世界で不可欠なパーツであり続けています。

筆者は、過去15年間にわたってエンジニア、コンサルタント、アナリスト、データサイエンティストとして働き、どの仕事でもSQLを利用してきました。たとえ、主な責務が別のツールやスキルに重点を置いたものだとしても、企業でデータにアクセスするためには、SQLを理解している必要がありました。

もしプログラミング言語の助演男優賞があったとしたら、SQLがそれを受賞していたでしょう。

最近では新しいテクノロジーがいろいろと登場していますが、データを扱うこととなると、依然として真っ先にSQLが頭に浮かびます。Amazon RedshiftやGoogle BigQueryのようなクラウドベースのストレージソリューションでは、データを取り出すためにSQLクエリーを書く必要があります。HadoopやSparkなどの分散データ処理フレームワークには、Hive SQLやSpark SQLといったツールがあり、それらはデータを分析するための、SQLに似たインタフェースを提供します。

SQLは50年近くにわたって使われており、近いうちになくなるようなことはありません。今日でも広く使われている最も古いプログラミング言語の1つであり、その優れた最新版を読者と共有できることに、とてもワクワクしています。

本書の目的

SQLの書籍はすでに数多く存在しており、初心者にコーディング方法を教えるものから、データベース管理者に詳細な技術仕様を提供するものまで多岐にわたります。本書は、SQLのすべての概念を詳細に解説することを目的としたものではなく、次のような場合のための簡潔なリファレンスとなることを目的としています。 ...

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