1章SQLによる分析
この書籍を手にしている方は、おそらくデータ分析をSQLで行うことに興味があることでしょう。データ分析の経験はあるがSQLにはなじみのない人もいれば、SQLの経験はあるがデータ分析は初めての人もいるでしょう。または、どちらも全く初めてかもしれません。出発点はどこであっても、本章では本書の後半の章で取り上げるトピックの基礎を固め、共通のボキャブラリを持つようにします。まずデータ分析とは何かを説明してから、SQLの考察に進みます。SQLとは何か、なぜこれほど人気なのか、他のツールとの比較、どのようにデータ分析に適しているかを考察します。そして、最近のデータ分析はそれを可能にした技術ととても密接に関係しているので、最後に作業の際に直面することがあるさまざまな種類のデータベース、それらのデータベースを使う理由、そして記述するSQLにとってそれらすべてがどのような意味を持つのかを説明します。
1.1 データ分析とは
分析のためのデータの収集と保存は、まさに人間の活動です。穀物、税金、人口の数量を把握する仕組みは数千年前にさかのぼり、統計学のルーツは数百年前にさかのぼります(https://en.wikipedia.org/wiki/Statistics)。統計的プロセス管理、オペレーションズリサーチ、サイバネティックスなどの関連分野は20世紀に出現しました。データ分析の分野を表すのに、ビジネスインテリジェンス(BI:Business Intelligence)、アナリティクス、データサイエンス、意志決定科学などのさまざまな名前を使い、データ分析に関わる人にもさまざまな肩書きがあります。また、マーケティング担当者、プロダクトマネージャ、ビジネスアナリスト、その他のさまざまな人がデータ分析を行います。本書では、 ...
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