初めてのThree.js 第2版 ―WebGLのためのJavaScript 3Dライブラリ

付録BTHREE.MMDLoaderによる3Dモデルの制御

青柳 隆宏

付録Bは日本語版オリジナルの記事です。r74でThree.jsにTHREE.MMDLoaderが追加されました。THREE.MMDLoaderはMMDのデータを読み込み、アニメやゲームに登場するようなキャラクターをブラウザ上で歌わせたり踊らせたりできます（図B-1）。本稿ではTHREE.MMDLoaderの作者がTHREE.MMDLoaderの使い方について解説します。

図B-1　ブラウザ上で歌って踊る3Dモデル

B.1　MMDとTHREE.MMDLoader

B.1.1　THREE.MMDLoaderとは

THREE.MMDLoaderはMMDのデータを読み込んでThree.jsのオブジェクトを生成します。これによりMMDのデータをThree.jsで扱えるようになります。MMDの本来の用途である音楽に合わせたダンスはもちろん、例えば自作のアプリにキャラクターを登場させることもできます。

B.1.2　MMDとは

MMDはMikuMikuDanceの略称です。MikuMikuDanceは樋口優氏が制作したフリーの3DCGムービー作成ソフトです†1。特徴を以下に挙げます。

[†1] VPVP —— http://www.geocities.jp/higuchuu4/

• もともとはダンスアニメーション動画を作るためのツールとして開発された。楽曲に合わせたダンス・表情・カメラ・照明アニメーションを設定することで、ミュージックライブや音楽プロモーションビデオのような動画を作成することができる ...