付録BDaydreamコントローラーを使ってみる

高橋 憲一●株式会社カブク

本付録は日本語版オリジナルの記事です。本稿では、Google I/O 2016で発表された新たなVRプラットフォームであるDaydream用の開発について解説します。

B.1 Daydreamとは

Googleは2016年5月に開催されたGoogle I/OにてVRの新しいプラットフォームを発表しました。Googleはすでに2014年から本書でも扱っているCardboardというVRプラットフォームを展開していましたが、Daydreamはより良いVR体験を得るための高性能なモバイル端末の仕様と、それを装着するためのヘッドセット、そして手元でコンテンツを操作するためのコントローラーから構成されます。ハードウェアの発売は2016年の秋の予定ですが、CardboardとDaydreamに対応するSDK(Cardboard SDKからGoogle VR SDKと名前が変わりました)はすでに公開されています。

本稿では、Daydreamの解説も兼ねて5章で作成したダッシュボードのUIを視線の代わりにDaydreamのコントローラーを使って操作するよう改造し、さらにゾンビのEthanを撃退するための散水ホースの向きと位置も操作できるようにしてみます。

B.2 コントローラー

Daydreamには手に持って操作できるコントローラーがあります。2016年5月時点で公開されている情報では、このコントローラーはタッチパッド(クリック機能付き)、アプリケーションボタン、再センタリングボタンの3つのボタンと、回転と方向を高い精度で取得できるセンサーを備えています。これらの操作をUnityのプロジェクトで扱う際にはGoogle ...

Get UnityによるVRアプリケーション開発 ―作りながら学ぶバーチャルリアリティ入門 now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.