16章効率的なデータストア
この章では、オブザーバビリティデータをもっとも必要なときに効果的に保存、取得するために対処しなければならない課題について見ていきます。 データの保存と取り出しに関する一般的な懸念はスピードですが、その他の機能的な制約により、データ層で対処しなければならない重要な課題が課せられます。 規模が大きくなると、オブザーバビリティデータ固有の課題が特に顕著になります。 私たちは、オブザーバビリティワークフローを実現するために必要な機能要件を整理します。 そして、Honeycomb独自のデータストア「Retriever」の実装をヒントに、現実のトレードオフと可能な解決策を検討します。
オブザーバビリティデータの速度、拡張性、耐久性を確保するために、ストレージ層と検索層で必要とされるさまざまな考慮事項について学びます。 カラムナデータストア [1] と、それがオブザーバビリティデータに特に適している理由、クエリーワークロードの処理方法、データストレージの耐久性と性能に関する考察、といった事柄について学びます。 この章で紹介する解決策は、あなたが遭遇する可能性のあるさまざまなトレードオフに対する唯一の可能な解決策というわけではありません。 しかし、オブザーバビリティソリューションを構築する際に必要な結果を得るための実際の例として紹介されています。
16.1 オブザーバビリティの機能要件
本番環境で障害が発生した場合、一刻を争うことになります。 オブザーバビリティデータに対するクエリーは、できるだけ早く結果を返さなければなりません。 もし、クエリーを送信して、結果が返ってくるのを待つ間にコーヒーを飲めるのであれば、実運用に適さないツールで負け戦を戦っていることになります( ...
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