第10章メインプロットとサブプロットをユーザージャーニーとフローに適用する
理想的なジャーニー
私たちの多くは、主要なユーザージャーニーやフローを定義しなければならないプロジェクトに取り組んだことがあります。ユーザージャーニーは、ユーザーが何をするかに焦点を当てた機能的なものであったり、ユーザーが何を考え、何を感じるか、また何をするかに焦点を当てた機能的・情緒的なものであったりすることがあります。どのようなユーザージャーニーであっても、主要なユーザーゴールやビジネス目的に関連するいくつかの重要なものに焦点を当てることが多いです。時折、代替ジャーニーが定義されることもありますが、ユーザージャーニーは、理想的なシナリオに焦点を当てることが一般的です。私たちはステップを抽象化したり、ユーザーが考えたり感じたりすることを一般化したりします。このようなジャーニーでは、ユーザーがプロダクトやサービスから離れ、別のウェブサイトを訪れたり、オフラインで何かをしたりすることもありますが、多くの場合、プロダクトやサービスを使用する際に何が起こるかに主眼を置いています。
それ自体は悪いことではないのですが、特に正しいわけでもありません。[図7-2]に示したように、ユーザーのジャーニーはほとんど直線的なパスをたどりません。オンラインとオフラインが混在し、広範囲な検索から狭く深い検索へと移行するのです。ユーザージャーニーが最大の価値を発揮するためには、それらがどんなに複雑であっても、実際に起こることや起こりそうなことをより正確に反映する必要があります。私たちは、理想的でシンプルなものに抽象化したがりますが、プロダクトとサービスが、いつ、どこで、誰に、どのように使われるかという現実は複雑であり、この複雑さを受け入れることが最善です。それは、私たちがデザインするものの美しさの一部であると同時に、デザインするプロダクトやサービスが人々のために実際に機能することを保証するものでもあります。 ...
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