6章パフォーマンスモニタリングの継続的な実施
ユーザエクスペリエンスの最新状態を知るには、ベンチマークが欠かせません。ですがベンチマークの役割はそれだけにとどまりません。ベンチマークは、パフォーマンスの変化を引き起こす原因を、時間経過ごとに示す役割も果たします。総ページロード時間や総ページ容量、Speed Indexを活用したユーザの体感速度など、さまざまな尺度で表示速度を定期的に測定していくと、サイトの表示速度が遅くなるタイミング(うまくいけばその原因も)が発見できるようになります。表6-1には、サイトパフォーマンスのベンチマークに活用できる主なツールをまとめています。本章ではこれらのうち多くを取り上げます。
ツール | 種類 | ベンチマーク | 測定時期 |
---|---|---|---|
YSlow | ブラウザプラグイン | 全体的な評価、提案 | サイト開設時、その後3か月に1回 |
Chrome DevTools | ブラウザプラグイン | 提案、ウォーターフォールチャート、フレームレート | サイト開設時、その後3か月に1回 |
WebPagetest | シンセティックモニタリング、全体的な評価、提案、ウォーターフォールチャート、Speed | Index | 大規模な更新や試験の実施時 |
Catchpoint | Gomez、wpt-script等 | シンセティックモニタリング、サイトパフォーマンスの動向を時間経過で確認する | 毎月 |
Google Analytics、mPulse、Glimpse等 | リアルユーザモニタリング | サイト訪問者に関する各種統計データにもとづく平均読み込み時間 | 毎週 |
年数が経ち変化していくにつれて、サイトのパフォーマンスが改善したり低下したりする機会は数多く訪れます。表6-1に挙げたブラウザプラグインや総合テスト、リアルユーザモニタリングを活用して、サイトを測定し、その値を継続的に監視することが不可決です。 ...
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