付録B外部タグとサイトパフォーマンス 〜3rd Party Tagとの付き合い方〜

西脇 靖紘

B.1 はじめに

外部タグ。それは3rd Party Tag(サードパーティタグ)とも呼ばれ、皆さんのWebサイトにも必ず1つ以上埋まっていることでしょう。近年のデジタルマーケティングの発展により外部タグによるコンバージョン計測や情報収集は今や当たり前のものになっています。インターネット広告も外部タグによる情報収集で成立し、Webサイトと外部タグは切っても切り離せない関係となっています。しかし便利な反面、サイトのパフォーマンスを落とし、コンバージョン率を下げるネガティブな反応を起こす可能性を持つのも外部タグです。場合によっては、パフォーマンスを落とすに留まらずページ表示ができない状態になる可能性もあります。本書では外部タグについて概要を整理し、どうやって付き合っていくべきかを、パフォーマンスに焦点を当てて話を進めます。

B.2 外部タグとは?

外部タグとはいわゆる「3rd Party Tag」のことで、JavaScriptやHTML形式の第三者サービスで機能するタグで、多くは情報収集のために利用されます。よくWebサイト運営者に利用される、「Google Analytics」も外部タグです。これは第三者であるGoogleのサービスで、サイトの閲覧状況の情報収集をしているJavaScriptタグです。次のようなコードがサイトに埋め込まれています(例1)。

例1 Google Analyticsのタグの例(2016年3月現在)

<script> (function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){ ...

Get パフォーマンス向上のためのデザイン設計 now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.