1章マイクロサービス
長年にわたって、私たちはシステムを構築するより優れた方法を探し続けています。過去から学び、新技術を採用し、顧客と自社の開発者の両方を満足させる、新たなテクノロジー企業によるITシステムのさまざまな構築方法を観察してきました。
Eric Evansの著書『Domain-Driven Design』(Addison-Wesley、日本語版『エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計』翔泳社)は実世界をコードで表すことの重要性の理解を促し、システムをモデル化するよりよい方法を示しました。継続的デリバリの概念は、ソフトウェアをより効果的かつ効率的に本番環境にデプロイできる方法を示し、すべてのチェックインをリリース候補として扱うべきだという考え方を植え付けました。Webの仕組みを理解したことが、マシンが互いに通信するさらに優れた方法の開発につながりました。Alistair Cockburnによるヘキサゴナルアーキテクチャ(http://bit.ly/1GZuFW9、ページ上部に日本語訳へのリンクあり)の概念は、ビジネスロジックが隠れることがある階層化アーキテクチャから離れるように導きました。仮想化プラットフォームは自由自在なマシンのプロビジョニングとリサイズを可能にし、インフラ自動化は多数のマシンに対処する方法を提供しました。Amazon社やGoogle社といった成功を収めた大規模組織の中には、「サービスのライフサイクル全体を担当する小規模チーム」という考え方を支持しているところもあります。そして、最近では、10年前なら把握が困難な規模でアンチフラジャイル†1なシステムを構築する方法を、Netflix社が示しています。
[†1] 監訳者注:アンチフラジャイル(反脆弱、Antifragile)は、『The ...
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