リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組織づくり

Book description

新規事業を生み出し、顧客にすばやく価値を届けるには、それを支援する体制が必要です。本書は、あらゆるムダを省き、継続的に仮説検証を繰り返しながら、プロダクトやサービスを構築する「リーンスタートアップ」の手法を既存の企業に適用するための方法を説明します。市場環境や顧客ニーズの変化に対応し、イノベーションを加速させ、組織文化、ガバナンス、財務管理を最適化し続けるハイパフォーマンス組織になるための原則とパターンを、さまざまな成功企業のケーススタディとともに詳述します。

Table of contents

  1.  大扉
  2.  原書大扉
  3.  クレジット
  4.  本書への推薦の言葉
  5.  献辞
  6.  はじめに
  7.   なぜ本書を書いたのか
  8.   誰が本書を読むべきか
  9.   本書の概要
  10.   謝辞
  11.    ジェズ・ハンブルより
  12.    ジョアンヌ・モレスキーより
  13.    バリー・オライリーより
  14. 第Ⅰ部 指向
  15.  1章 イントロダクション
  16.   1.1 リーンエンタープライズは人間のシステムである
  17.   1.2 コマンド&コントロールに代わるミッションコマンド
  18.    摩擦と複雑適応系
  19.   1.3 ミッションの原則に従って大規模に連携する
  20.   1.4 人材は競争優位である
  21.  2章 企業ポートフォリオのダイナミクスを管理する
  22.   2.1 新しいアイデアの探索
  23.    新しいビジネスモデルの探索時はソフトウェアの開発投資を最小限に
  24.   2.2 検証されたビジネスモデルを活用する
  25.   2.3 企業ポートフォリオのバランスをとる
  26.    いかにしてAetnaは新会社を作って自らのコアビジネスを破壊したのか
  27.   2.4 まとめ
  28.    読者への質問
  29. 第Ⅱ部 探索
  30.  3章 投資リスクをモデル化して計測する
  31.   3.1 投資リスクをモデル化する
  32.   3.2 製品開発に科学的手法を適用する
  33.    リーンスタートアップを社内ITプロジェクトに適用する
  34.   3.3 探索の原則
  35.   3.4 まとめ
  36.    読者への質問
  37.  4章 不確実性を探索して機会を見つける
  38.   4.1 発見
  39.    4.1.1 共通理解を生み出す
  40.    4.1.2 構造化された探索
  41.   4.2 どのようなビジネスにいるのか?
  42.    4.2.1 ビジネス課題を理解してビジネスプランを伝える
  43.    4.2.2 顧客とユーザーを理解する
  44.    顧客とユーザーに顔を与える
  45.    4.2.3 インサイトとデータを圧倒的な優位性にする
  46.    4.2.4 仮説と実験を伝えるためにインサイトを使う
  47.   4.3 MVPで実験を加速する
  48.    「作ることができるか?」ではなく「作るべきか?」
  49.    4.3.1 ビジョンとMVPをどのように連携させるのか?
  50.    4.3.2 最重要指標
  51.   4.4 まとめ
  52.    読者への質問
  53.  5章 製品/市場フィットを評価する
  54.   5.1 革新会計
  55.    活力を与えてくれる社内の支援者
  56.   5.2 スケールしないことをする
  57.    5.2.1 顧客親密度
  58.    顧客との共感を築く: 答えが建物のなかにある場合もある
  59.    5.2.2 要求ではなく疑問の滑走路を作る
  60.    ストーリーマップでビジョンの滑走路の物語を作る
  61.    5.2.3 探索のためのエンジニアリングプラクティス
  62.   5.3 成長のエンジン
  63.   5.4 ホライゾンを移行して成長・転換する
  64.    スティーブ・ベルによるリーン開発とリーン運用
  65.    イノベーションには時間がかかる: オークションからマーケットプレイスへ
  66.   5.5 まとめ
  67.    読者への質問
  68. 第Ⅲ部 活用
  69.  6章 継続的改善をデプロイする
  70.   6.1 ケーススタディ:HP LaserJetのファームウェア
  71.   6.2 「改善のカタ」を使った継続的プロセス改善によるコストの削減
  72.    6.2.1 方向性を理解する
  73.    6.2.2 計画:現状を把握して、ターゲット状態を設定する
  74.    6.2.3 ターゲット状態を達成する
  75.    6.2.4 「改善のカタ」と他の手法の違い
  76.    「改善のカタ」を展開する
  77.   6.3 HP LaserJetチームはどのように「改善のカタ」を実行したか
  78.    反復型開発のための設計
  79.    HP FutureSmartチームにおけるアジャイル変革の経済的メリット
  80.   6.4 要求を管理する
  81.   6.5 アジャイルな企業を作る
  82.   6.6 まとめ
  83.    読者への質問
  84.  7章 価値を明らかにしてフローを増やす
  85.   7.1 Maersk社のケーススタディ
  86.   7.2 フローを増やす
  87.    7.2.1 製品開発バリューストリームを描く
  88.    7.2.2 WIPを制限する
  89.   7.3 遅延コスト:経済的決定を分散させるフレームワーク
  90.   7.4 まとめ
  91.    読者への質問
  92.  8章 リーンエンジニアリングプラクティスを導入する
  93.   8.1 継続的デリバリーの基礎
  94.   8.2 継続的インテグレーションとテスト自動化
  95.    テスト自動化の基礎
  96.    本当に継続的インテグレーションをやっているのか?
  97.   8.3 デプロイメントパイプライン
  98.    FutureSmartのデプロイメントパイプライン
  99.    継続的デリバリーと変更管理
  100.   8.4 デプロイとリリースを分離する
  101.   8.5 まとめ
  102.    読者への質問
  103.  9章 製品開発に実験的手法を使う
  104.   9.1 インパクトマッピングで次のイテレーションの仮説を作る
  105.   9.2 ユーザーリサーチを実施する
  106.   9.3 オンライン対照実験
  107.    ほとんどのアイデアの価値はゼロまたはマイナスである
  108.    A/Bテストで性能改善の遅延コストを計算する
  109.   9.4 A/Bテストの例
  110.    実験を安全に失敗させる
  111.    A/Bテストの代替
  112.   9.5 製品開発における実験的手法の前提条件
  113.    イノベーションには実験の文化が必要である
  114.   9.6 まとめ
  115.    読者への質問
  116.  10章 ミッションコマンドを実行する
  117.   10.1 成長に対するAmazonのアプローチ
  118.    サービス指向アーキテクチャ入門
  119.   10.2 「ミッションコマンド」で大規模にベロシティを生み出す
  120.   10.3 ストラングラーアプリケーションパターンでアーキテクチャを進化させる
  121.   10.4 まとめ
  122.    読者への質問
  123. 第Ⅳ部 変革
  124.  11章 イノベーション文化を育てる
  125.   11.1 文化のモデル化と評価
  126.   11.2 文化を変える
  127.    11.2.1 安全に失敗できるようにする
  128.   11.3 人材不足などない
  129.    Googleの採用方法
  130.    11.3.1 人材を育てる
  131.    11.3.2 隠れたバイアスを取り除く
  132.   11.4 まとめ
  133.    読者への質問
  134.  12章 GRCにリーン思考を取り入れる
  135.   12.1 GRCを理解する
  136.    マネジメントはガバナンスではない
  137.    12.1.1 リスク管理に進化的アプローチを使う
  138.   12.2 GRCプロセスにリーン原則を適用する
  139.    12.2.1 顧客視点でGRCプロセスの価値を定義する
  140.    ルールベースは「リスク管理劇場」につながる
  141.   12.3 バリューストリームとフローとプルシステム
  142.    12.3.1 間違ったコントロールがフローを滞らせる
  143.    コンプライアンス活動のフィードバックループを減らす
  144.    ケーススタディ:EtsyにおけるPCI-DSS
  145.   12.4 まとめ
  146.    読者への質問
  147.  13章 財務管理を進化させて製品イノベーションを促進する
  148.   13.1 はじめに
  149.   13.2 財務のビートで踊るとイノベーションは遅くなる
  150.   13.3 年次予算サイクルから自らを解放する
  151.    13.3.1 財務管理を「予算」にまとめるのをやめる
  152.    13.3.2 年次会計サイクルから資金提供の決定を切り離す
  153.    13.3.3 活動基準会計を検討する
  154.    活動基準原価計算で優れた判断をする
  155.   13.4 パフォーマンスを予算で評価しない
  156.    WestJetの事例:効果がある金銭的インセンティブ
  157.   13.5 「資本支出費」対「運営費」のビジネス判断をやめる
  158.   13.6 価値デリバリーの主導権を握るためにIT調達プロセスを修正する
  159.    英国政府:IT調達プロセスの変更によるイノベーション
  160.   13.7 まとめ
  161.    読者への質問
  162.  14章 ITを競争優位にする
  163.   14.1 ITマインドセットを再考する
  164.   14.2 自由と責任
  165.   14.3 プラットフォームを作って進化させる
  166.    14.3.1 災害に備える
  167.   14.4 既存のシステムを管理する
  168.    結合には頻繁なコミュニケーションが必要
  169.    Suncorpの簡素化プログラム
  170.   14.5 まとめ
  171.    読者への質問
  172.  15章 今いる場所から始めよう
  173.   15.1 組織変革の原則
  174.    15.1.1 戦略デプロイメントを目指す
  175.   15.2 英国政府デジタルサービス
  176.    政府デジタルサービスのケーススタディ
  177.   15.3 旅を始めましょう
  178.   15.4 まとめ
  179.  参考文献
  180.  著者紹介
  181.  奥付

Product information

  • Title: リーンエンタープライズ ―イノベーションを実現する創発的な組織づくり
  • Author(s): Jez Humble, Joanne Molesky, Barry O'Reilly, 角 征典, 笹井 崇司, Eric Ries
  • Release date: October 2016
  • Publisher(s): O'Reilly Japan, Inc.
  • ISBN: 9784873117744