7章組織内コミュニケーションの戦略と戦術

戦略には思考が、戦術には観察が必要である。マックス・エーワ

さあ、いよいよステークホルダーに応対する時がやってきました。ここまで重ねてきたすべての準備を実際に生かす場面です。デザイナーにとってステークホルダーとの会議(S会議)の目的はデザインを伝えた上で皆からの同意を得ることです。この目的に焦点を絞り、ステークホルダーからのフィードバックに対して、あなた自身の言葉で最良の応対をしなければなりません。

7.1 応対の流れ

あることについてほかの人々と議論し賛同を得なければならないという情況は、何もS会議に限られた話ではありません。たとえば、マーケティング、広告、政治などの世界では日常茶飯事ですし、さらに言えば軍事作戦についても同じような情況は日々発生しています。こうした場面で有効な手法はS会議での応対にも参考になります。

まずは、コミュニケーション上の最終的な「目的ゴール」を明確にする必要がありますが、我々の場合これは組織内における「ステークホルダーからの同意を得ること」です。この目的を達成するために全体的な方針となる「戦略ストラテジー」を立て、さらに戦略に基づいた具体的な方策の集まりである「戦術タクティックス」を立案します。S会議に出席するデザイナーの場合、戦術が決まったら、それをメッセージとして構築してステークホルダーに伝達し、最後に相手からの(できれば肯定的な)「応答」を引き出します。これを図にまとめると下の図のような流れになります。 ...

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