10章会議直後のチャンス
コミュニケーションにまつわる唯一最大の問題は、情報や意思の伝達ができてもいないのに、できたと思い込むことである。ジョージ・バーナード・ショー
ステークホルダーにデザインを説明するための会議(S会議)が、たった今終わりました。しかしやるべきことはまだまだあります。会議の「直後」は「最中」に負けず劣らず大事な時なのです。他の出席者を置いてさっさと帰ってしまったりしてはなりません。その場に残ってみんなとしゃべると、会議中には聞けなかった本音や鋭い意見など、また別種の情報を仕入れられることもあるからです。また、この機会に、これまでは顔を知っている程度の間柄だったものの今後プロジェクトを後押ししてくれそうな相手とぜひ一対一で気軽に言葉を交わしてみてください。UXを台無しにしかねないステークホルダーの案を阻止したい場合も、この会議直後がベストなタイミングです。さらに、たとえ「今回のデザイン案はこの会議で決まったも同然」と思えても、懸念を多少でも残していそうな人がいれば、解消しておく好機でもあります。そして会議室をあとにして自分のオフィスや席に戻ったら何をおいてもやるべきことは「鉄は熱いうちに打て」式の迅速なフォローアップ(簡単な議事録の作成と送付)です。こうした「会議の直後にやっておくべきこと」を、この章でざっと確認しておきます。
- 会議が終わってもその場に残って出席者と雑談する
- 会議中に取ったメモを土台にして迅速なフォローアップをする
- 必要な情報だけをふるい分ける ...
Get デザインの伝え方 ―組織の合意を得るコミュニケーション術 now with the O’Reilly learning platform.
O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.