第2章本番対応

マイクロサービスアーキテクチャを採用すると、開発者にはかなりの自由が与えられますが、マイクロサービスエコシステム全体の可用性を確保するためには、個々のマイクロサービスがアーキテクチャ、運用、組織をめぐる高い標準を満たす必要があります。この章では、マイクロサービスの標準化にまつわる問題を説明し、標準化の目標としての可用性という考え方を紹介し、本番対応の8つの標準を示した上で、技術組織全体に本番対応の標準を根付かせるための方法を提案します。

2.1 マイクロサービスの標準化にまつわる問題

モノリシックなアプリケーションアーキテクチャは、通常、アプリケーションのライフサイクルが始まる前に決まります。多くのアプリケーションのアーキテクチャは、会社が創業したときに決まっています。事業が軌道に乗り、アプリケーションが大きくなってくると、新機能を追加する開発者たちは、アプリケーションが最初に設計されたときの選択によって窮屈になっていることをしばしば感じるようになります。開発者は、言語の選択、使ってよいライブラリ、使ってよい開発ツール、追加するすべての新機能が全体としてのアプリケーションを損なわないようにするためのリグレッション(回帰)テストなどの制約を受けます。スタンドアロンでモノリシックなアプリケーションに対するリファクタリングも、依然として最初のアーキテクチャ上の決定に制約されます。最初に決めた条件がアプリケーションの未来を独占的に支配するのです。

マイクロサービスアーキテクチャを採用すると、開発者にはかなりの自由が与えられます。彼らはもうアーキテクチャに関する過去の決定に縛られず、自分のサービスのアーキテクチャを好きなように決められ、言語、データベース、開発ツールなどの選択でもある程度の自由が得られます。マイクロサービスアーキテクチャを採用することになると、開発者たちは、1つのこと(だけ)を行い、その1つのことを ...

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