4章リモートマシンで作業する
バイオインフォマティクスで行うデータ処理は、私たちが日頃使っているマシンでは処理能力が足りないことが多いため、サーバーやクラスタで作業しなければならないことも多い。ある種のバイオインフォマティクスプロジェクトでは、リモートマシンとネットワークでつなげて作業することのほうが多いだろう。リモートマシンでの作業は初心者に過度のストレスを与え、経験のあるバイオインフォマティシャンの生産性を下げることもあるのは不思議なことではない。本章では、時間と労力をプロジェクトのために使えるように、リモートマシンを可能な限り少ない労力で利用する方法を学ぶ。
4.1 SSHでリモートマシンに接続する
ネットワークを介して他のマシンに接続する方法は多くあるが、最もよく使われる方法はSSH(secure shell)を介して接続する方法である。私たちがSSHを利用する理由は、SSHを用いた通信は暗号化されており(パスワードを送ったり、プライベートファイルを編集したりなどを安全に行える)、どんなUnixマシンにも搭載されているからである。サーバー、SSH、読者のユーザーアカウントがどのように構成されているかは読者自身かシステム管理者が決めることなので、本章ではこれらのシステム管理のトピックは扱わない。本節で扱う内容は、システム管理者が聞いてくるかもしれない一般的なSSHに関する質問に答えることができるよう手助けするものだ(たとえば「SSH公開鍵を持っていますか?」)。バイオインフォマティシャンがSSHを介してリモートマシンに接続するのに必要な基礎知識についても学ぶ。
SSHを起動してホスト(今回はbiocluster.myuniversity.eduを使う)に接続するには、次の ...
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