第13章
行動の障害を見つける
プロダクトができた。プロダクトの効果の基準も定めた。次にやりたいのは改善だ。問題を発見し、筋のよい解決案を練り、プロダクトを更によくするアイデアを生み出そう。
わたしが考えるプロダクトの効果改善のためのデバッグ方法は、以下の5ステップでできる。
1. 実際のユーザーが、どのようにプロダクトを使っているのかを観察しよう。そして、何が行動を変えるのを阻んでいるのかを見よう。
2. プロダクトで何か他の問題が起きていないか、データを確認しよう。そして、観察から特定した課題の深刻さをデータから推し量ろう。
3. なぜその問題が起きているのか、プロダクトで何ができるのか、心理学的に理解し、解決案に頭をひねろう。
4. プロダクトの変更案に優先度をつけ、プロダクト開発のプロセスに乗せよう。
5. 優先度の高い変更によって生じた行動への影響を検証しよう。
まずこの章では、はじめの3ステップを取り上げる。次章で、優先度付けと変更による影響の検証を扱う。
ユーザーがプロダクトを使うところをこの目で見よう
プロダクト、それにプロダクトによる生活への影響を理解するには、実際の使われ方を見るのが一番だ。ユーザーはあなたが予想だにしないやり方でプロダクトを使う。デザインしているとき、プロダクトをつくっているときにチームが持っていた仮説を、ユーザーは易々と逸脱してくる。幾人かのユーザーはイライラし、悪態をつき、プロダクトを使うのをやめる。プロダクトの使いやすさを改善するにはユーザーの直接観察が重要だと、多くの出版物で散々書かれている。プロダクトによる行動への影響を改善する場合にも、観察は重要だ。
プロダクトを使っているユーザーを観察するときは、2つのことに焦点をあてよう。 ...
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