7章優れたプロダクトマネージャー

組織におけるプロダクトマネージャーの本当の役割は、チームと協力して、ビジネスニーズとユーザーの問題解決を同時に満たす適切なプロダクトを作ることです。そのためには、さまざまな帽子をかぶる必要があります。プロダクトマネージャーとして仕事を効果的に進めたいなら、会社のさまざまな側面を理解しなければいけません。マーケットとビジネスの仕組みを理解する必要もあれば、会社のビジョンと目標を本当の意味で理解する必要もあります。また、プロダクトのユーザーを理解するには、ユーザーに対する深い共感も必要です。

「プロダクトマネージャー」という名前そのものが誤解を招きます。プロダクトマネージャーはマネージャーではありません。このポジションに直接的な権限はあまりありません。チームリーダーとして効果を発揮するには、プロダクトマネージャーはチームメンバーの長所を認識し、共通の目標の達成に向けて一緒になって働く必要があります。プロダクトマネージャーは、自分たちが作っているものが正しいことをチームにも会社全体にも納得させなければいけません。人に影響を与えるというスキルはプロダクトマネージャーに不可欠です。

プロダクトマネージャーがプロダクト全体の持ち主であり、全員に何を作るべきか伝えることができるというのは、プロダクトマネージャーの役割に対する最大の誤解の1つです。そのような行動をすれば、チームのほかのメンバーから避けられるだけです。実際には、プロダクトマネージャーが持つのは「なぜ」それを作るのかという理由の部分です。目の前の目標を知っていて、会社の戦略に応じてチームがどの方向に向かうかを理解しているのがプロダクトマネージャーです。プロダクトマネージャーはチームメンバーに方向性を伝えるのです。 ...

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