3章最初のエンドツーエンドパイプライン構築

「Ⅰ部 適切な機械学習アプローチの特定」では、まず製品要件から候補となるモデリングアプローチへの移行方法を説明しました。次に、計画段階に進み、関連するリソースを見つけ、それを活用して構築の初期計画を立てる方法を説明しました。最後に、機能するシステムの初期プロトタイプを構築することが、進歩するための最良の方法となる理由について説明しました。これがこの章で扱う内容です。

この最初の反復は、設計的には不十分です。その目的は、パイプラインのすべての要素を整え、パイプラインのどこを次に改善するべきか優先順位を付けられるようにすることです。通して動作するプロトタイプを持つことは、Monica Rogatiが「1.3 Monica Rogatiインタビュー:どのようにMLプロジェクトを選択し、優先順位を付けるか」で説明したインパクトボトルネックを特定する最も簡単な方法です。

入力から予測値を生成する最も単純なパイプラインを構築することから始めましょう。

3.1 最もシンプルな足場

「2.4.1 シンプルなパイプラインから始める」では、MLモデルが学習と推論の2つのパイプラインで構成されていることを説明しました。学習は高品質なモデルを生成するためのものであり、推論は結果をユーザに提供するためのものです。推論と学習の違いについては、「2.4.1 シンプルなパイプラインから始める」を参照してください。

アプリケーションの最初のプロトタイプでは、ユーザに結果を提供できることに焦点を当てます。これは、「2章 計画の作成」で説明した2つのパイプラインのうち、推論パイプラインから始めることを意味します。これにより、ユーザがモデルの出力をどのように扱うかを素早く確認し、モデルの学習を容易にするために役立つ情報を収集します。 ...

Get 機械学習による実用アプリケーション構築 ―事例を通じて学ぶ、設計から本番稼働までのプロセス now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.