5章その人に合った仕事とは

これらはお前たちが探しているドロイドではない。

――オビ=ワン・ケノービ

先週は進展があった気がします。コントラクティングのエクササイズを参考にして、スタッフの一人ひとりと初回の1on1を行いました。うまくいきました。スタッフはあなたについて多くのことを理解しましたし、あなたもそれぞれのスタッフについて多くのことを理解しました。何よりも、強いチームを得たという自信を持てています。シニアな人たちは有能で知識があり、ジュニアな人たちは才能があり貢献して成長する機会を探しています。

ジュニアかシニアかはさておき、個性の差は驚きでした。ベンは先週、本番環境の問題に確かなスキルで対処してくれました。彼にとって業界でいちばん印象的だった出来事について聞きましたが、どれもカオスと曖昧性に関係がありそうなものでした。厄介な状況が、彼の創造性と問題解決のスキルに火を付けるようでした。

一方、エイミーはベンの正反対です。ベンと同じくシニアで、ほとんどのプラットフォームの根幹となる検索基盤の構築をほぼ1人で担当していますが、変化には耐えられません。彼女が好きだったのは、ほぼ学術的と言ってよい難しい分散システムの問題に、1週間ぶっ通しで集中できたときだそうです。検索基盤を更新するときの負荷テストとパフォーマンスプロファイリングが、本番で完全にそのとおりになったときが最高に幸せだと言います。

ジュニアな人たちのあいだにも、同じような差異があるのがわかります。タラはベンに同調しているようで、UIアーキテクチャーの組み立て方、検索基盤の動き、本番でそれを支えるDevOpsに関与するところまで、あらゆることを学びたがっています。彼女がチームに意味ある貢献をするようにしつつ、彼女の好奇心を満足させることが仕事の一部に思えてきます。パウロはエイミーに似ています。彼はReactを極めた技術エキスパートになることに集中したがっていて、この目標の役に立たなさそうな機能をチームが作るとイライラするようです。 ...

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