6章管理画面をカスタマイズして強力なバックエンドにする

フルスタックのPHPフレームワークは組み込みの管理画面を提供しないので、普通ならアプリケーションのバックエンドは0から作るところだ。しかし、WordPressは主として既存のデータベースを基礎として作られているので、最初から管理画面を提供することができる。ほとんどの管理機能は、既存のコンテンツ管理機能に対応したものだが、既存機能を拡張、カスタマイズするための知識がなければ、複雑なアプリケーションを開発することなどとてもできないだろう。

この章の内容と構造は、管理画面、管理機能のコンポーネントの拡張、カスタマイズに挑戦することを目指して組み立てられている。ポートフォリオ管理アプリケーションを作りながら、人気の高いフレームワークとライブラリを使って管理インターフェイスのさまざまな側面を見ていく。

この章では、以下のテーマを扱っていく。

  • 管理画面を深く理解する
  • ツールバーのカスタマイズ
  • メインナビゲーションメニューのカスタマイズ
  • カスタムページで機能を追加する方法
  • SMOF(Slightly Modded Options Framework)による設定ページの作成
  • 多機能管理リストテーブルの使い方
  • 管理テーマで視覚効果を高める方法
  • 管理画面のレスポンシブな性質

6.1 管理画面を深く理解する

WordPressは、DrupalやJoomla!などの同種のフレームワークのなかでも、アプリケーションを構築する上で特に役に立つ管理画面を持っている。今までの章でも、ユーザー管理、カスタム投稿タイプ、投稿などの管理画面に関連したさまざまな部分を見てきた。この章では、Webアプリケーション開発という立場から、それ以外のコンポーネントにも注目していく。 ...

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