AWS上のレジリエントなシステムの構築

第11章. すべてをまとめる

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あなたは、AWS上で信頼性の高いソフトウェアを構築する方法を理解する上で大きな進歩を遂げた。フロントエンドのオンボーディングにおける課題を探求し、複雑な市場データのストリーミングをナビゲートすることを通して、あなたは貴重な洞察を得た。身につけた知識と実践経験は、レジリエンスシステムの設計、実装、オペレーションのための強固な基礎となる。

学ぶべきことは常にあるが、自分の努力を認める時間を取ってほしい。この達成感を糧に、パフォーマンスとレジリエンスの高いシステム作成の旅で成長し続けよう。

本書では、架空のコンシューマ向け金融アプリケーションを例に、AWS 上でレジリエンス・システムを設計するための主要な側面を探求してきた。初期設計と実装の段階から、いくつかのレジリエンスデザインパターンの統合に至るまで、我々の目的は、様々な混乱に耐え、そこから回復することができる堅牢性システムを構築するための実践的なガイドを提供することである。

コア概念の復習

レジリエンスの高いクラウドアプリケーションを構築する旅も終わりに近づき、これまでカバーしてきたコア概念を見直し、固める時期に来ている。本書を通じて、障害に耐え、迅速に復旧し、シームレスなユーザ体験を提供できるシステムを作成するための土台となる、さまざまなフレームワーク、パターン、プラクティスを探ってきた。一歩引いて、レジリエンスへのパスを導いてきたこれらの本質的要素を振り返ってみよう。

システムのレジリエンスの基本原則から始まり、レジリエンスの基礎と、レジリエンスの概念が従来のレジリエンス・アプローチからクラウドにおけるレジリエンスについて考えるまでにどのように変化してきたかを探った。各章は、前の章を土台として、より洗練されたテクニックとパターンを徐々に紹介し、可観測性とテストを通じてレジリエンスを実証するメカニズムを発展させていった。

信頼性フレームワーク

クラウドアプリケーションにレジリエンスを組み込むことは、高可用性、耐障害性、卓越したユーザ体験を確保するために極めて重要である。レジリエンスの原則を取り入れ、適切なツールとフレームワークを活用することで、障害に耐え、迅速に回復し、継続的な演算子を維持する堅牢なシステムを作成することができる。

AWS Well-Architected Frameworkは、、堅牢性、保護性、パフォーマンス、経済性に優れたクラウドベースのシステムを作成・管理するための包括的なガイドを提供する。このフレームワークは、オペレーショナルエクセレンス、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化、持続可能性という6つのコア原則を包含している。これらの柱に従うことで、企業は業界のベストプラクティスに沿ったレジリエンス・クラウドアーキテクチャを開発することができる。

ウェルアーキテクトフレームワーク（）を補完するのが、レジリエンス分析フレームワーク（RAF）である。これは、潜在的な障害モードをナビゲートし、緩和するのに役立つ強力なツールである。SEEMS（単一障害点、過剰負荷、過剰遅延、設定ミスやバグ、運命の共有）のレンズを通してワークロードを分析することで、RAFは障害モードをプロアクティブに予測して対処することを可能にし、システムが障害に耐え、障害から回復するための体制をより確実にする。

レジリエンスの構築は、AWS共有責任モデルで定義されているように、お客様とAWSの間で責任を共有するものである。AWSは基盤となるクラウドインフラのセキュリティと保守を行い、お客様はそのインフラ上で稼働するアプリケーションのセキュリティと保守に責任を持つ。顧客として、AWSが顧客の権限に属する部分を処理していると思い込まないように、クラウドにおける顧客の責任を理解することは極めて重要である。 ...