8章コラボレーション: 誤解と問題解決

プロとしても個人としても違う経歴をもち、放っておけば対立するような人たちでコラボレーションを進めようとすると、さまざまな問題が起きる。人それぞれのモチベーションや目標に向けて、仕事の意味を見つけ、仕事の形を整え、積極的に働けるよう手助けできるのは、人をリードする上で大きな意味を持つ。これは、管理職として正式な仕事にしている場合でも、一般社員レベルでリーダーシップを求められる立場にいる場合にもあてはまる。

リーダーシップを求められる職務の人たち、特にエンジニアから管理職に異動(管理職はキャリア変更であり、昇進ではない)したばかりの新人管理職には、自分のマネジメントスキルを維持、向上させるために、何らかの行動を取ることをお勧めする。マネジメントの能力を最大限に高めるためには、他のスキルと同じように、教育、トレーニング、練習が必要だ。優れたリーダーは、自分自身や少数の「ロックスター」だけを重視してはいけない。優れたリーダーとは、周りにいるすべての人たちから最良のものを引き出せる人のことである。優秀な組織とそうでない組織の違いは、リーダーのこの能力から生まれる。

8.1 コラボレーションの誤解

突き詰めると、コラボレーションをめぐる誤解は、人がそれぞれの職務や組織において、どの程度まで学習して成長するつもりがあるか、またその能力があるかに関係することが多い。

8.1.1 古くからのシステム管理者に新しい手法は教えられない

コラボレーションのスキルでよくある誤解は、Bastard Operator From Hell(3章で触れた不機嫌なシステム管理者を戯画化したもの)のようにサイロで育った古い人たちは、オープンで職種横断的な環境で協力し合って仕事をすることなどできないというものだ。その裏返しとして、伝統的なUNIXの経歴を持つベテランのシステム管理者たちは、自分たちの仕事の維持のために開発者に変わらなければいけなくなることを恐れている。いずれにしても、devopsの協調的な環境でどのような新しいスキルが必要とされるかについては、さまざまな不安が渦巻いている。 ...

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