まえがき

プログラミング言語Pythonは、ユニークな強みと魅力とを備えていますが、それをきちっと把握するのは容易ではありません。他の言語をよく知っているプログラマは、Pythonの表現能力のすべてを受け入れないで、偏見を持ったままPythonに取り組むことも多いようです。反対に、プログラマによってはPythonの機能を使いすぎて、後になって大きな問題を引き起こすこともあります。

本書はPythonicなプログラムの書き方、Pythonを使う最良の方法についての洞察力を与えます。Python言語について読者が基本的に理解していると私が考えていることに基づいています。初心者なら、Pythonの能力を活かす最良の実践法を学べます。経験者なら、この新たなツールを確実にものにするにはどうすればよいかを学べます。

読者にPythonで偉大な仕事をする準備をしてもらうことが、本書の願いです。

本書の内容

本書の各章は広範囲にわたる、互いに関係した項目を含みます。項目間は興味に従って自由に拾い読みして構いません。各項目には、Pythonプログラムをもっと効率的に書くにはどう書けばよいか説明する簡潔で具体的な指針があります。項目には、何をすればよいか、何を避けるべきか、正しいバランスを保つにはどうするか、なぜこれが最適な選択なのかという助言も含まれます。項目は相互参照していて、読者が理解しやすいようにしてあります。

この第2版では、Python 3のバージョン3.8までの内容に特に焦点を当てています(「項目1 使用するPythonのバージョンを知っておく」参照)。初版にあった項目のほとんどがそのまま含まれていますが、大幅に改訂しました。項目によってはPythonの進化とともにベストプラクティスが変わり、アドバイスがまったく異なるものになっています。読者がもし2020年1月1日をもってサポートが終了したPython ...

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