15章Webブラウザ上のJavaScript

JavaScript言語は、1994年に作成されました。Webブラウザ上に表示されるドキュメントに、動的な振る舞いを追加することが目的でした。その後、JavaScript言語は大きく進化し、Webプラットフォームの対象となる領域や機能も爆発的に広がっていきました。現在では、JavaScriptプログラマは、Webのことを、アプリケーション開発のための機能がすべて備わったプラットフォームとして考えるようになっています。Webブラウザは、フォーマットされたテキストや画像を表示するためのものです。しかし、ブラウザはこのほかにも、通常のオペレーティングシステムのようなサービスも提供しています。例えば、グラフィック、ビデオ、オーディオ、ネットワーク、ストレージ、スレッドなどです。そして、Webプラットフォームの提供するこれらのサービスを、Webアプリケーションから使えるようにする言語が、JavaScriptです。この章では、このような重要なサービスの使い方について学びます。

この章では、まず、Webプラットフォームでのプログラミングモデルについて説明をします。具体的には、HTMLページ中にスクリプトを埋め込む方法(§15.1)と、イベントによって非同期にJavaScriptのコードが呼び出される方法(§15.2)を説明します。この後の節では、Webアプリケーションで以下に示すようなことを実現する重要なAPIについて紹介していきます。

  • ドキュメントのコンテンツの制御(§15.3)と、スタイルの制御(§15.4
  • ドキュメント要素の画面上の位置の決定(§15.5
  • 再利用可能なユーザインタフェース部品の作成(§15.6
  • グラフィックの描画(

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