5章配列の演算

5.1 配列でできる多様な処理

前章で説明したように、配列クラスのメンバー関数を使ってさまざまな基本的演算を行うことができます。それらに加えて、最も自然に表現するならば「フレンド」関数と言えるような演算も多くあります。それらは配列型を引数として取るか、戻り値として配列型を返すか、またはその両方を行います。これらの関数と引数については表5-1以降でさらに詳しく説明します。

表5-1 行列と画像の基本的な演算

関数説明
cv::abs()配列内のすべての要素の絶対値を返す
cv::absdiff()2つの配列の差の絶対値を返す
cv::add()2つの配列を要素ごとに加算する
cv::addWeighted()2つの配列を要素ごとに加重加算する(アルファブレンド)
cv::bitwise_and()2つの配列の要素ごとのビット単位ANDを計算する
cv::bitwise_not()2つの配列の要素ごとのビット単位NOTを計算する
cv::bitwise_or()2つの配列の要素ごとのビット単位ORを計算する
cv::bitwise_xor()2つの配列の要素ごとのビット単位XORを計算する
cv::calcCovarMatrix()n次元のベクトル集合の共分散を計算する
cv::cartToPolar()2次元のベクトル場から角度と大きさを計算する
cv::checkRange()配列に無効な値がないかチェックする
cv::compare()選択した比較演算子を2つの配列のすべての要素に適用する
cv::completeSymm()正方行列の要素を一方の半分から他方の半分にコピーして対称化する
cv::convertScaleAbs()配列をスケーリングして絶対値を取り、8ビット符号なしの型に変換する ...

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