3章インストルメンテーション

Prometheusの恩恵をもっとも受けられるのは、ダイレクトインストルメンテーション(direct instrumentation)とクライアントライブラリ(client library)を使って自分自身のアプリケーションをインストルメントする(測定装置を装備する、計装する)ときである。クライアントライブラリはさまざまな言語のために作られており、Go、Python、Java、Rubyには公式のクライアントライブラリがある。

ここでは例としてPython 3を使うが、ほかの言語やランタイムでも同じ一般原則が当てはまる。ただし、構文とユーティリティメソッドはまちまちである。

Python 3は、現代のほとんどのOSに含まれている。万一まだ持っていない場合には、https://www.python.org/downloads/からダウンロードし、インストールすればよい。

最新のPythonクライアントライブラリもインストールする必要がある。それは、pip install prometheus_clientを実行すればよい。この章のコード例のソースコードは、GitHub(https://github.com/prometheus-up-and-running/examples/tree/master/3)にある。

3.1 単純なプログラム

説明のための道具として、例3-1のような単純なHTTPサーバを書いた。Python 3のもとでこのサーバを実行し、ブラウザでhttp://localhost:8001/に行くと、Hello Worldというレスポンスが返ってくる。

例3-1 Prometheusメトリクスを開示する単純なHello Worldプログラム ...

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