2章Webスクレイピングの適法性と倫理
2010年にソフトウェア技術者Pete WardenがFacebookからデータを集めるクローラーを作りました。そのクローラーによって彼は、約2億のFacebookユーザーの名前、住所情報、友達、興味といったデータを集めました。もちろん、Facebookはこれに気付き、彼に中止要請書を送り、彼はそれに従いました。彼は、なぜ中止要請に従ったのかと聞かれてこう答えました。「ビッグデータ? つまんない。弁護士? 御免だね」
本章では、スクレイピングに関する米国の(および国際的な)法律について、現在与えられているWebスクレイピングの状況に対し、適法性と倫理とをどのように分析するのかを学びます。
読み進む前にまず、次のことを踏まえておいてください。著者はソフトウェア技術者であって弁護士ではありません。本章や本書の他の章で読んだことを法律専門家の助言と受け取ったり、あるいは、これを頼りに行動しないでください。私は、Webスクレイピングの適法性や倫理について、一応の知識を持って議論することができますが、法的に曖昧なWebスクレイピングプロジェクトに取り掛かる前には、(ソフトウェア技術者ではなく)弁護士に相談すべきです。
本章の目標は、知的財産、無許可のコンピューターアクセス、サーバーの使用などのWebスクレイピングの法的な諸問題を理解し、議論するための枠組みを提供することです。ただし本章の説明を実際の法的アドバイスの代わりと考えるべきではありません。
2.1 商標、著作権、特許
ここでは知的財産について学びましょう。知的財産には、商標(™または®記号で表す)、著作権(いろんなところで目にする©で表す)、特許(その発明が特許で保護されているという文章で示されることもあるが、何もないことが多い)という3つの基本的な種類があります。 ...
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