5章モデル
あんなシャレたオモチャをバットマンはどこで手に入れるんだ?
—— ジャック・ニコルソン(映画『バットマン』)
もはやあなたの知識はトップクラスです。「2章 TensorFlow.js」ではライブラリを通じて訓練済みモデルを使用しましたが、そのときはまだテンソルについて何も理解していませんでした。この「5章 モデル」では、テンソルの知識を活用してモデルを直接利用します。ただし、まだ訓練については触れません。
ついに、多くの機械学習にとっての頭脳と呼べる部分を扱い始めます。機械学習モデルはブラックボックスのようなものだと捉えられます。要するにモデルとは、何か特定の形状のテンソルを入力するとその結果として特定の形状のテンソルを出力するものです。例えば、犬と猫の分類器(classifier)を訓練したとしましょう。その分類器の入力は32×32のRGB画像(3Dテンソル)で、出力は予測結果を示す0
から1
の値を持つ単一のテンソルになるでしょう。そのようなデバイスが内部的にどのように動作するのか理解できなくても、少なくとも定義された構造を持つモデルを利用すること自体は簡単なはずです。
本章の内容は以下のとおりです。
- さまざまな回答を予測する訓練済みモデルを利用します
- 身につけたテンソル操作スキルがどのように利用できるかを確認します
- GoogleのTFHub.devホスティングについて学びます
- 物体位置の特定について学びます
- バウンディングボックスを表示して画像の一部を示す方法を学びます
この章ではモデルに直接アクセスする方法を紹介します。優しいラッパーライブラリに甘やかしてもらうのはここまでです。もし望むなら、既存のTensorFlow.jsモデルを使用する独自のラッパーライブラリを自分で作成することすら可能になるでしょう。本章で説明するスキルを身につければ、機械学習モデルを適用して、どのようなウェブサイトでも飛躍的に進化させることが可能になります。 ...
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