本章以降は、ダマすプレゼンテーションに関係する個々のテクニックについて解説をします。以下のスライドは都市Aと都市Bで所得の格差があるように見えます。
ですが数値の表現方法を変えると以下のように見ることもできます。ほとんど差異がありません。
どちらも数値としては正確[1]です。
「数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う」という言葉が話題になったことがありました。正しく測定された数値に基づいてプレゼンテーションしようとする時、どのようにして印象を変えることができるでしょうか。その方法について解説します。
ちなみに人間はデジタルな数値に対しても認知バイアスによって影響を受けます。以下の2つは“切りの悪い数字で起こるバイアス”と“切りのいい数値で起こるバイアス”で矛盾していますが、どちらも人間が持つバイアスです。状況によってどちらが優勢になるか異なります。
フレーミング効果(Framing effect)
■2,000円と1,980円の差は僅かだが、1,980円が安いと感じてしまう
■80点と79.53点では、後者の方が信憑性のある数値と感じてしまう
切りのいい数字を好む傾向
■前年比109%を目標にしますというと違和感があるが、110%にすると違和感が消える ...
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