6章
バリューイノベーションの
ストーリーボードへの展開
従来以上の需要を喚起することが、
バリューイノベーション達成の重要な要素のひとつとなる。
──W・チャン・キム、レネ・モボルニュ『ブルー・オーシャン戦略』*1
独自性の高いものの発明を目標とするなら、ユーザーがプロダクトを手放せなくなるような利点を生み出す必要がある。今までの章で明らかになったチャンスを形として見えるものにしなければならないということだ。
そのためには、「基本要素2:バリューイノベーション」と「基本要素4:フリクションレスなUXデザイン」をマッシュアップする*2必要がある([図6–1]参照)。
6.1 | とにかくタイミングがすべて
私はニューヨーク大学インタラクティブテレコミュニケーションプログラムの修士論文として、ソフトウェアデザインのスキルと実験的なアートや音楽への情熱を融合させてインタラクティブなアニメーションを作った。1990年のことだ。それは、HyperCardとVideoWorksで作られたMacintosh用のエレクトロニクス体験で、テクノロジーとアートのマッシュアップを800KBのフロッピーディスクに詰め込んだものだった。目次はインタラクティブで、工場の騒音をサウンドトラックとして詩、ゲーム、悪口雑言のアニメーションを入れたものがリンクされていた。何度も徹夜を重ねた結果、私は世界初の動く電子マガジンを作るという目標を達成した。絵が動いて鳴るものが1枚のディスクに収まっていたのである。これが「Cyber ...
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