付録Bクラウドのネットワーク
本付録では、クラウドのネットワークについてデータエンジニアが考慮すべき点を解説する。データエンジニアはそのキャリアの中でネットワークに関わることが多く、ネットワークはデータエンジニアにとって重要なのだが、無視してしまいがちだ。
B.1 クラウドネットワークのトポロジ
「クラウドネットワークトポロジ」とは、クラウド内のさまざまなコンポーネントがどのように相互接続されているかを表す。クラウドサービス、ネットワーク、ロケーション(ゾーン、リージョン)などだ。データエンジニアは、自分が構築したデータシステムに対するクラウドネットワークトポロジの影響を理解しておく必要がある。Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)、Amazon Web Services(AWS)には、ゾーンとリージョンからなる非常によく似た資源階層が存在する。本書を執筆している間に、GCPは新しいレイヤを追加した。これについては「B.1.4 GCP固有のネットワークとマルチリージョン冗長化」で述べる。
B.1.1 データエグレス料金
「4章 データエンジニアリングライフサイクルにおけるテクノロジの選択」で、クラウドの経済について説明し、実際にプロバイダが支払っているコストは必ずしも価格に反映されないと述べた。ネットワークで言えば、クラウドはデータのクラウドへの転送を無料とする一方で、クラウドからインターネットへの外向きの転送(データエグレス)には課金している。外向きのネットワークの方が高い理由はないのだが、各事業者はこれをサービスに囲い込む障壁として利用しており、格納されたデータを移転しにくくしている。この行為は広く非難されてきた†1。データエグレス料金は、同一クラウド内のアベイラビリティゾーン間やリージョン間にも適用されることに注意しよう。 ...
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