訳者あとがき
『分散システムデザインパターン』いかがでしたでしょうか。
この本は、コンテナを強く意識して書かれてはいますが、タイトルが表す通り分散システム一般でのパターンを表したものであり、必ずしもコンテナを使ったシステムのみに適用されるものではありません。特に第Ⅱ部、第Ⅲ部に書かれている各種パターンは、コンテナを使わない分散システムでも広く使われているものです。また、冒頭の第1部の内容は逆に分散システム以外にも適用できる汎用的なパターンばかりが取り上げられています。その意味ではこの本自体、分散システムやコンテナという枠にとどまらず、インフラ寄りの立場でいかにシステム内あるいはシステム間の「関心の分離」(separation of concerns)をするかの考え方を提供してくれる、幅広い読者の人に向けたものだとも言えるのではないかと思います。
本文にも書かれていましたが、デザインパターンが確立されたことがオブジェクト指向プログラミングの広まりに貢献したのと同じように、この本に書かれているようなパターンが日本のIT技術者の間でも広く使われるようになることで、コンテナやKubernetesのようなオーケストレータ、あるいは分散システムの設計がもっとやりやすいもなることを期待してこの本を翻訳しました。この本がきっかけで日本でもこれらのパターンが広く認知され、コンテナを含む分散システムなどの設計で使われるようになれば、翻訳者としてうれしい限りです。
鋭い指摘で翻訳の質を高めるお手伝いをしてくれるとともに、たくさんの技術的なアドバイスをくださったレビュアの方々に、今回も大変お世話になりました。『入門 Kubernetes』の翻訳に引き続いてレビュアを快諾してくださったゼットラボ株式会社の須田一輝(@superbrothers)さん、原著のベースになった論文をいち早くブログで取り上げ日本語で紹介した経験を元にレビューしていただいた吉田慶章(@kakakakakku)さん、私が翻訳することになる前から原著を読み翻訳のきっかけをくださった上でレビューもしていただいた株式会社カブクの吉海将太(@yoshikai_)さんには、この場を借りて感謝を伝えたいと思います。また、いつものように丁寧なやりとりと編集をしていただいているオライリー・ジャパンの高様にも改めて感謝します。 ...
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