#@#1章
1章はじめに
本書の大部分ではグラフデータモデルについて話をしますが、グラフ理論†1に関する書籍ではありません。グラフデータベースを活用するには、理論はあまり必要ありません。実質的にグラフが何かを理解していればよいのです。このことを念頭に置き、グラフ全般について再確認してみましょう。
[†1] グラフ理論の概論は、Richard J. Trudeau著『Introduction To Graph Theory』(Dover、1993)とGary Chartrand著『Introductory Graph Theory』(Dover、1985)を参照のこと。グラフがどのように複雑な事象や挙動を知る手がかりとなるかに関する優れた入門書としては、David EasleyとJon Kleinbergの共著『Networks, Crowds, and Markets: Reasoning about a Highly Connected World』(Cambridge University Press、2010、邦題『ネットワーク・大衆・マーケット:現代社会の複雑な連結性についての推論』、共立出版、2013年)を参照のこと。
1.1 グラフとは何か
正式には、グラフは単なる頂点(vertex)と辺(edge)の集合です。または、少しなじみやすい言葉で言うと、一連のノード(節点)とそのノードをつなぐ関係です。グラフは、エンティティをノードとして表し、エンティティが世界とどのように関連しているかを関係として表します。この汎用的で表現豊かな構造により、宇宙ロケットの構築から道路システム、食料のサプライチェーンや原産地から住民の病歴などのあらゆる種類の状況をモデリングできます。
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