データ保護完全ガイド ―あらゆるデータの保全と回復を可能にする

10章

アーカイブソフトウェアの方法

	この章は、オーストラリア出身の業界のベテランDan Frith、別名@penguinpunkによって書かれた。Danは私の著作のファンだが、アイドルを盲目的に信じるだけのファンではない（私が間違っていると思ったときは、はっきりそう言うガッツ＊1を持っている。これはオーストラリア流なのだろう）。彼は現場の素晴らしい経験を持っており、この本のテクニカルエディターになってもらった他に、この章を書いてもらった。

＊1　［訳注］原文は、ヘブライ語起源のchutzpah、普通はできないことを敢然と行う勇気という意味で使われる。

　アーカイブとは、おそらく必要なのだがほとんどの場合持っていないデータ保護システムだ。3章では、アーカイブとは、別の場所に保存され、参照コピーとして機能するように作られ、どこからきたのかわからなくてもそのデータを見つけるための十分な情報を持ったメタデータとともに保存された、データの別のコピーと定義した。一方、バックアップとは、データのプライマリコピーが破損や削除など何らかの形でダメージを受けた際に、復旧のために使用するデータのセカンダリコピーを指す。

　バックアップシステムは持っていても、アーカイブシステムは持っていないことがほとんどだろう。それゆえ、アーカイブシステムが実際に何をするものなのか、なぜアーカイブシステムが必要なのか、ほとんどの人が知らないだろう。このトピックを少し掘り下げてみよう。

10.1　アーカイブを掘り下げる ...