2章Windowsカーネル
Windows OSは複数のユーザーで安全に利用できるように設計されたOSであり、現代のOSの中でも細部の理解が最も難しいOSの1つです。そのセキュリティ機構の複雑さを掘り下げる前に、OSの構造を把握しましょう。まずは本書の根幹を成すNtObjectManagerモジュールの使用方法を解説します。
OSの要素は、カーネルとユーザーモードアプリケーションの2つに分けられます。カーネルは、ユーザーがシステム上で実行できる処理を、セキュリティの観点から決定します。Windows OSの利用者が操作するアプリケーションのほとんどはユーザーモードで動作しますが、この章ではカーネルに焦点を絞ります。ユーザーモードは次の章の話題です。
まずは、Windowsカーネルの根幹を成すサブシステムです。この章では、個々のサブシステムについて、その目的と用途を解説します。オブジェクトマネージャーから始め、ユーザーモードのアプリケーションがカーネルと相互作用するために用いるシステムコールについて探索します。続けて、I/Oマネージャー、プロセスとスレッドによるアプリケーションの作成方法、メモリマネージャーによるメモリの表現方法について掘り下げます。この章を通じて、PowerShellを用いたサブシステムの動作の調査方法を学びましょう。
2.1 Windowsカーネルエグゼクティブ
Windows NTOSカーネルエグゼクティブ(Windows NTOS Kernel Executive)(または単にカーネル)はWindowsの心臓であり、OSのすべての特権機能と、ユーザーアプリケーションがハードウェアと通信するためのインターフェイスを提供します。カーネルは複数のサブシステムに分かれており、それぞれ特定の役割を担っています。本書で主に取り扱う構成要素を ...
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