6章RAGとエージェント
タスクを解決するために、モデルは実行方法の指示と、実行に必要な情報の両方を必要とします。人間が情報不足のときに間違った答えを出しやすいのと同じように、AIモデルもコンテキストが不足している場合に間違いを犯し、ハルシネーションを起こしやすくなります。特定のアプリケーションにおいて、モデルへの指示はすべてのクエリに共通ですが、コンテキストは各クエリに固有です。前章では、モデルに良い指示を書く方法について説明しました。本章では、各クエリに関連するコンテキストを構築する方法に焦点を当てます。
コンテキスト構築の主要なパターンとして、RAG(検索拡張生成)とエージェントの2つがあります。RAGは、モデルが外部データソースから関連情報を検索できるようにします。エージェントは、モデルにウェブ検索やニュースAPIなどのツールを使用した情報収集を可能にします。
RAGは主にコンテキスト構築に使用されますが、エージェントはさらに多くのことができます。外部ツールによって、モデルの欠点を補い、能力を拡張できます。最も重要なのは、モデルが世界と直接対話し、私たちの生活のさまざまな側面を自動化できることです。
RAGとエージェントの両パターンが魅力的なのは、すでに強力なモデルに新たな能力をもたらす点にあります。これらのパターンは短期間で多くの人々の想像力をかき立て、未来を感じさせる素晴らしいデモやプロダクトを生み出してきました。本章では、これらの各パターンについて、その仕組みと、なぜそれらが有望視されているのかを詳しく説明します。
6.1 RAG
RAGは、外部リソースから関連情報を検索することでモデルの生成を強化する技術です。外部リソースには、内部データベース、ユーザーの過去のチャット履歴、インターネットなどがあります。 ...
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