7章Tokioのカスタマイズ
本書ではこれまでもTokioを例題に使ってきた。それはTokioが最も広く使われているからだけでなく、構文がきれいでマクロ1つで非同期コード例を実行できるからだ。非同期なRustのコードを扱っていれば、Tokioが使われているのを見ることになる。これまで、Tokioを使用する際には、標準のランタイムを構築し、それに非同期タスクを送っていた。本章ではTokioランタイムをカスタマイズし、さまざまな構成のスレッド集合を作成し、タスクの実行を細粒度に制御する方法を示す。また、非同期ランタイム内でのunsafeなスレッドへのアクセスが実際に安全なのかどうかをテストする。最後に、非同期ランタイムが終了した際にきれいにシャットダウンする方法についても説明する。
本章を読めば、特定の問題を解決するためにTokioランタイムを設定できるようになる。タスクを実行するスレッドを特定し、スレッド固有の状態に依存できるようにすることで、データにアクセスする際にデータをロックする必要を削減できる。最後に、[Ctrl]-[C]をタイプした際、もしくはプログラムに対してシグナルが送られた際の、プログラムの終了方法を指定できるようになる。まずはTokioランタイムの作成から始めよう。
本章ではTokioを好みに応じて設定する方法を学ぶだけなので、本章を飛ばしても以降の理解に差し支えはない。本章では、新たな非同期の理論を導入することはない。
7.1 ランタイムの構築
「3章 非同期キューの自作」で、タスクを起動する関数を実装することで、非同期ランタイムでのタスクの動作を示した。この方法では、タスクの処理方法を詳細に制御することができた。一方、これまでに示したTokioのサンプルコードでは ...
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