July 2025
Intermediate to advanced
284 pages
4h 4m
Japanese
本書も後2章になった。したがって、本章ではシステムの内部で非同期機構がどのように相関するかを理解することに焦点を当てる。このために、標準ライブラリのみを用い、外部ライブラリを全く用いずに、非同期サーバを構築する。こうすることで、非同期プログラミングの基礎と、ソフトウェアシステム全体における非同期プログラミングの位置付けに関する理解を確固たるものにすることができる。パッケージやプログラミング言語やAPIドキュメントは、時間が経つにつれて変化する。現在の非同期ツールを理解することも重要だし、本書でも全体を通じて説明してきた。しかし非同期プログラミングの基礎を知っていれば、新しいドキュメントやツールやフレームワークや言語に出会っても簡単に理解できるだろう。
本章を読めば、外部からのリクエストを受け付けて、リクエストを非同期エグゼキュータに送って非同期に処理することのできるマルチスレッドTCPサーバを構築できるようになる。このランタイムは標準ライブラリしか使用しないので、タスクを受け付けて、タスクが完了するまでポーリングし続ける非同期エグゼキュータも自作できるようになる。また、これらの非同期機構を用いてサーバにリクエストを送信するクライアントも実装できるようになる。簡単な問題であれば、基本的な非同期システムを最小限の外部ライブラリを使って構築する能力と自信がつくだろう。まずはプロジェクトの基本設定から始めよう。
このプロジェクトでは、4つのワークスペースを用いる。ルートとなるディレクトリのCargo.tomlに以下のように定義する。
[workspace] members = [ "client", "server", ...
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