はじめに
C++は大きな言語だが、分厚い本では十分に扱えない。特に言語導入部ではそうだ。導入部は始まりであって、全てではない。必要なのは準備であって、威圧ではない。必要なのはランプウェイであって、アイガー北壁ではない。最初の歩みは、道を外れる恐怖を与えるのではなく、次の歩みへと背中を押すものでなければならない。
フランが提供したのはまさにその出発点だ。この導入部は完結しているが、数十年の経験を持つC++の専門家が知るあらゆる知識を詰め込んだという意味での完結ではない。実際のコードを書くスキル、次に進む方向を自由に選択する自由、そして最後までやり遂げる信頼性を身につけさせるものだ。 この本はあなたのC++の旅の始まりかもしれないが、それ自体がひとつの旅でもある。「Hello, world!」の麓から始まり、株価や資産取引の世界へと続く旅だ。
だが誤解するな。これは観光バスの窓から言語やライブラリの景色を眺めるだけの受動的な体験ではない。ランドマークも路地裏も、舗装された道も穴ぼこも、動くコードもエラーも、すべてを歩きながら体験するルートなのだ。 その土地の雰囲気や、そこで生活し働く感覚を掴めるだろう。フランがガイド役だ。彼女は名所やサイトを知り、トラブルを避ける道も熟知している。
これは実践のための本だ。 キーボードの上に、本を開いて腰を下ろすか、あるいは背筋を伸ばすか、姿勢は君次第だ。ブラケットだらけのコードで溢れるコードエディター、コマンドとメッセージが流れるコンソール、入出力、そして開かれたブラウザタブの群れに囲まれている。この本のページは、何かをやるよう誘うもので満ちている——自分で試すもの、遊ぶもの、頭を悩ませるもの、喜びを感じるもの、そして積み上げていくものだ。
フランは慎重かつ意図的な指導で、他のガイドが省略したり迷い込んだりする隙間を埋める。よりシンプルなパスを示しつつ、確実に前進させる。過度に単純化せず、手加減もしない——C++はかなりのパンチを繰り出すからだ。集中してコードが動いている時は順調だが、調子が悪い時は容赦ない。フランは必要な理解と支援を提供する。
設計からテストまで、良い習慣が言語習得の道筋を形作る。構文や概念はまとめて投げつけられるのではなく、必要に応じて段階的に導入される。経験豊富なC++開発者でさえ高度と考える、あるいは知らない言語機構やライブラリ機能、テクニックを学び活用するだろう。しかし本書の実践的な流れは、それらが適切であり、問題解決に役立つと感じさせる。 大げさな宣伝も、恐怖を煽るような説明も、情報ダンプもない。ただその仕事にぴったりの道具だけだ。
さあ、準備はいいか? まずは最初の一歩を踏み出そう!
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