データガバナンス定義ガイド

第8章 モニタリング モニタリング

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これまでの章では、ガバナンスとは何かについて説明し、ガバナンスのツール、人材、プロセスについて議論し、データライフサイクルにおけるデータガバナンスについて考察し、さらにはデータ品質やデータ保護などのガバナンス概念について深く掘り下げてきた。

この章では、ガバナンスの実装が日々、あるいは長期的にどのように機能しているかを理解するための方法として、モニタリングについて深く掘り下げていく。モニタリングとは何か、なぜモニタリングが重要なのか、モニタリング・システムに何を求めるべきか、モニタリングすべきガバナンスの構成要素とは何か、モニタリングの利点とその意味するところを学ぶ。ガバナンスを実装したはいいが、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、どうやって把握するのか？ガバナンス・イニシアチブのパフォーマンスをモニターし、追跡できるようにすることが重要であり、それによって、プログラムが組織に与えた影響をすべての利害関係者に報告することができる。これにより、追加リソースの要請、必要に応じて軌道修正、成功例と失敗例からの学習、ガバナンス・プログラムのインパクトの真価を発揮することができる。では、モニタリングとは何か？まずはその概念から紹介しよう。

モニタリングとは何か？

監視することで、何が起きているかをすぐに知ることができ、迅速に行動することができる。企業や個人がソーシャル・ネットワーク上で形成されたり破壊されたりする世界であり、それだけこれらのプラットフォームは強力なのだ。ユーザの期待は、アプリケーションやインフラの複雑さに拍車をかけている。読み込みに3秒以上かかるサイトは、モバイルユーザの50％以上が放棄するほどだ。ほとんどのWebページの読み込みにはそれ以上の時間がかかり、コンシューマの期待と大半の企業のモバイル機能の間に大きなギャップが作成されている。もしあなたが顧客にサービスを提供する組織で、この統計を知っているのであれば、Webサイトのロード時間を常に監視し、許容範囲外の数値が出た場合にアラートを出すシステムを確実に導入しなければならない。問題が大きくなる前に、チームが問題を解決できるようにしたいものだ。

では、モニタリングとは何か？簡単に言えば、モニタリングとは包括的な演算子、ポリシー、パフォーマンス管理のフレームワークである。その目的は、プログラムやシステムに起こりうるエラーをタイムリーに検出しアラートを出し、ビジネスに価値を提供することである。組織は、モニタリング・システムを使って、デバイス、インフラ、アプリケーション、サービス、ポリシー、さらにはビジネス・プロセスを監視する。モニタリングは、今回取り上げる範囲を超えてビジネスの多くの領域に適用されるため、この章では主にガバナンスに関連するモニタリングに焦点を当てる。

モニタリング・ガバナンスには、データガバナンス・イニシアチブ、コンプライアンス、定義されたポリシーや手順に対する例外から生み出された価値を把握・測定すること、そして最終的には、データセットのライフサイクル全体にわたって透明性と監査可能性を実現することが含まれる。

モニタリングについて興味深いのは、すべてがうまく機能しており、問題がない場合、通常、努力は気づかれないということだ。問題が発生し、物事がうまくいかなくなったとき、例えばデータ品質やコンプライアンスの例外が発生したとき、ガバナンスは真っ先に非難される分野のひとつとなる。(このため、データガバナンスへの取り組みと投資が、コスト削減、収益増加、ビジネス価値の提供など、ビジネスに利点があることを実証できるメトリックを定義することが重要である。それに応じて追跡するメトリックを実装し、収益への改善を理解し、示すことができるようにする必要がある。本章の後のセクションでは、ガバナンス・プログラムの有効性を示すために追跡できる主要なメトリックのリストを提供する。 ...