
76
■
7
章
理論を知る
7.2
伝達関数
周波数表現において、システムがその入力に与える影響は、システムの伝達関数に
集約されます。入力を周波数表現で
u
(
s
)
とすると、システムの出力
y
(
s
)
は単に
y
(
s
)
=
G
(
s
)
u
(
s
)
となり、ここで、
G(
s
)
は周波数領域におけるシステムの伝達関数です。プロセスの出
力
y(
s
)
は、逆変換し時間領域での実際の挙動を得ることができます。
システムの時間領域での挙動が、通常、微分方程式の形で分かっているときには、
ラプラス変換を使って、伝達関数の明示的な表現を見つけることができます。微分方
程式が分からないときでも、実験結果を使って、現象論的伝達関数(第
8
章を参照して
ください)を得ることができます。
7.3
ブロック線図上での代数計算
周波数表現では、システムの入力応答は伝達関数に単に入力を乗ずることにより得
られます。明らかに、この手続きはつぎのように、繰り返して使うことができます。
2
番目のシステムを
H
(
s
)
とすると、最初の出力
y(
s
)
=
G(
s
)u(
s
)
にこれを乗ずることによ
り新たな入力応答が得られます。すなわち、
z
(
s
)
=
H
(
s
)
G
(
s
)
u
(
s
)
伝達関数は単に関数で、数値とともに扱うことができますが、伝達関数にはシステ
ムの挙動に関するすべての情報が含まれているので、周波数空間内では、「あたかも数
値であるかのようにシステム的に操作」することが許されます。特に、より複雑なモデ
ルを構築するために、いくつかの要素を組み合わせる「代数」ルールを確立することが ...