11章JavaScript標準ライブラリ

数値や文字列(3章)、オブジェクト(6章)、配列(7章)などのデータ型はJavaScriptにとって基本的なものですので、JavaScript言語の一部と考えられます。本章では、このほかの重要なAPIについて説明します。これらのAPIは、基本的なものではないかもしれませんが、JavaScriptの「標準ライブラリ」と考えられるものです。、ここで紹介するものは、JavaScriptに組み込まれている便利なクラスや関数です。WebブラウザでもNodeでもすべてのJavaScriptプログラムで利用できます†1

[†1] 本章で説明するものすべてがJavaScript言語仕様で定義されているわけではありません。クラスや関数によっては、まずWebブラウザで実装された後、Nodeでも採用されたものもあります。その結果として、事実上、JavaScript標準ライブラリに組み込まれた状態になっているものもあります。

本章の各節は独立していますので、どこから読んでもかまいません。各節で取り上げる内容を以下にまとめておきます。

  • SetとMapクラス。Setクラスは、値の集合を表します。Mapクラスは、ある値の集合からほかの値の集合へのマッピングを表します。
  • バイナリデータの配列を表すTypedArray。TypedArrayは配列のようなオブジェクトです。関連して、配列ではないバイナリデータから値を取り出すためのクラスについても説明します。
  • テキスト処理に便利なRegExpクラス。RegExpクラスは、正規表現を定義します。この節では、正規表現の構文についても詳しく解説します。
  • 日付や時刻を表したり、操作したりするためのDateクラス。
  • JavaScriptプログラム中でエラーが発生したときに、スローされるErrorクラスやErrorクラスのサブクラス、インスタンス。 ...

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