Skip to Content
進化的アーキテクチャ ―絶え間ない変化を支える
book

進化的アーキテクチャ ―絶え間ない変化を支える

by Neal Ford, Rebecca Parsons, Patrick Kua, 島田 浩二
August 2018
Beginner to intermediate content levelBeginner to intermediate
240 pages
3h 2m
Japanese
O'Reilly Japan, Inc.
Content preview from 進化的アーキテクチャ ―絶え間ない変化を支える

1章ソフトウェアアーキテクチャ

開発者たちは、簡潔で必要十分なソフトウェアアーキテクチャの定義をつくることにずっと奮闘してきた。その範囲が大きく、絶えず変化しているからだ。Ralph Johnsonは、広く知られているように、ソフトウェアアーキテクチャのことを「(それが何であれ)重要なもの」と定義した。アーキテクトの仕事とは、(それが何であれ)重要なものを全て理解し、釣り合いを取ることだ。

アーキテクトが最初にやるべき仕事は、解決案のためにビジネスやドメインの要件を理解することだ。たしかに、これらの要件は問題を解決するためにソフトウェアを利用する動機ではある。しかし、突き詰めれば、これらはアーキテクトがアーキテクチャを作り上げる際に熟考すべき要素の一つにすぎない。アーキテクトは、他にも数多くの要素を考慮しなくてはならない。その中には明確なもの(パフォーマンスに関するSLAなど)もあれば、ビジネスの性質的に不明確なもの(会社が合併や買収に乗り出しているなど)もある。したがって、ソフトウェアアーキテクチャづくりには、あらゆる関心事が釣り合う解決策を探るためにビジネスやドメインの要求をその他の重要な要素と共に分析するという、アーキテクトの技能が欠かせない。ソフトウェアアーキテクチャのスコープは、図1-1に示す要素全ての組み合わせから形成される。

図1-1に示すように、ビジネスやドメインの要件は、(アーキテクトによって定義される)他のアーキテクチャ上の関心事とともに存在する。これには、ソフトウェアシステムを構築する際の「何を」や「どうやって」といった判断をひっくり返す可能性のある広範な外部要因が含まれる。それらの一部を抽出したものを表1-1に示す。

図1-1 アーキテクチャの全体像は要件と「~性」を包含する ...

Become an O’Reilly member and get unlimited access to this title plus top books and audiobooks from O’Reilly and nearly 200 top publishers, thousands of courses curated by job role, 150+ live events each month,
and much more.
Start your free trial

You might also like

scikit-learn、Keras、TensorFlowによる実践機械学習 第2版

scikit-learn、Keras、TensorFlowによる実践機械学習 第2版

Aurélien Géron, 下田 倫大, 長尾 高弘

Publisher Resources

ISBN: 9784873118567Other