August 2018
Beginner to intermediate
240 pages
3h 2m
Japanese
ここまではアーキテクチャの適切な結合レベルについて説明することに多く時間を費やしてきた。しかし、我々が住むのは現実世界だ。そして、プロジェクトの進化の能力に害を及ぼす多くの結合を見ている。
ソフトウェアプロジェクトには2種類の悪いプラクティスがある。それが落とし穴とアンチパターンだ。多くの開発者はアンチパターンという言葉を「悪い」の俗語として使用しているが、実際の意味はもう少し微妙だ。ソフトウェアにおけるアンチパターンには2つの要素がある。一つは、アンチパターンは当初は良い考えのように見えるものの、結果的に誤りであることが判明するということ。もう一つは、ほとんどのアンチパターンにはより良い選択肢が存在するということだ。アーキテクトは多くのアンチパターンを後になってから気づく。そのため、避けることは困難だ。落とし穴は表面的にはよい考えのように見えるが、すぐに筋の悪さが明らかになる。本章では、落とし穴とアンチパターンの両方を扱うこととする。
この節では、アーキテクチャを進化させるチームの能力を特に損なう業界によくあるプラクティスに焦点を当てる。
いくつかの大企業は、会計や在庫管理をはじめとする一般業務を処理するエンタープライズリソースプランニング(ERP)ソフトウェアを購入する。これは、企業がビジネスプロセスやその他の判断をツールに合わせても構わない場合には役に立つ。また、アーキテクトが利益と同程度にその制限を理解するときには、そうしたソフトウェアを戦略的に活用することもできる。
しかし、多くの組織はこの種のソフトウェアとともに野心的になってしまい、ベンダーキングアンチパターン ...