June 2016
Beginner
236 pages
2h 55m
Japanese
西脇靖紘
本書を通じて、Webサイト高速化のためのデザインルールや考え方、そして手法を見てきました。第3章のコラム「HTTP/2とは」でも触れていましたが、2015年、HTTP/1.1の次のプロトコルとしてHTTP/2が正式採択されました。HTTP/2においては、HTTP/1時代のサイト高速化手法をそのまま適用することで、逆にサイトパフォーマンスが低下し、サイトのコンバージョン率を落とすこともあります。この付録では、HTTP/2の概要の理解と、HTTP/2におけるWebパフォーマンスデザインの最適化に関して考察します。前半は概要とその技術について、後半がデザイン最適化についてとなります。
HTTP/2は、現在インターネットで用いられるHTTP/1.1の後継プロトコルです。HTTP/1.1は現在、世界の大半のWebサーバとWebブラウザで利用されています。HTTP/1.1の制定から16年ぶりとなる2015年5月にHTTP/2が正式に承認されました。HTTP/2は、HTTP/1.1をより高速化するために、Googleによって開発されたSPDY(スピーディ)というプロトコルを原型として開発、協議が進められて策定に至りました。
HTTPの歴史を振り返ります。年表にすると以下のようになります†1。