23章外部言語関数
電脳空間(サイバースペース)。考えられない複雑さ。光箭が精神の、データの星群や星団の非空間をさまよう。
遠ざかる街の灯に似て
−ウィリアム・ギブソン、『ニューロマンサー』†1
[†1] 訳注: サイバーパンクのさきがけとなった1984年作品。ヒューゴー賞、ネビュラ賞受賞。訳文は翻訳はハヤカワSF文庫 黒丸尚氏による。
悲劇的なことだが、世界のすべてのプログラムがRustで書かれているわけではない。他の言語で記述された重要なライブラリやAPIの中には、Rustプログラムでも使いたいものがたくさんある。Rustの外部関数インターフェイス(FFI:foreign function interface)は、Cおよび一部のC++で書かれた関数をRustコードから呼び出すことを可能にする。ほとんどすべてのOSはC言語のインターフェイスを提供しているので、FFIによってあらゆる種類の低レベル機能へ直ちにアクセスすることが可能になる。
本章では、バージョン管理システムGitを利用するCライブラリlibgit2とリンクするプログラムを書く。まず、RustからCで書かれた関数を、前章で紹介したunsafe機能を用いて直接使う方法を示す。次に、libgit2に対する安全なインターフェイスを構成する方法を示す。この方法はまったく同じことしているオープンソースのgit2-rsにならったものだ。
本節は、読者がC言語と、Cプログラムのコンパイルとリンクに関する知識を持っていることを前提としている。また、バージョン管理システムGitについても、ある程度の知識を仮定している。
Rustには、Python、JavaScript、Lua、Javaなどの多くの他言語と通信するクレートが存在する。本書では紙面の関係でこれらを紹介することはできないが、これらのクレートは結局のところ、C言語に対する外部関数インターフェイスを用いて構築されている。したがって、本章を読めばどの言語を使うにせよ、すぐに対応できるようになるはずだ。 ...
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