18章ウェブを解きほぐす
ああ、私たちはなんと絡み合ったウェブを織ってしまったことか。
──ウォルター・スコット「マーミオン」
フランスとスイスの国境地帯にまたがる場所に原子と原子をぶつける研究をしているCERN(欧州原子核研究機構)がある。
原子のぶつけ合いは膨大なデータを生み出していた。イギリスの科学者、Tim Berners-Leeが、CERNと研究コミュニティの中で情報拡散を促進するある提案を初めて行ったのは1989年のことだった。彼はそれをワールドワイドウェブと呼び、まもなくその設計は次の3つの単純なアイデアにまとめられた。
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)
リクエスト(要求)とレスポンス(応答)を交換するウェブクライアントとウェブサーバのためのプロトコル。
HTML(Hypertext Markup Language)
レスポンスのプレゼンテーション形式。
URL(Uniform Resource Locator)
サーバとサーバ上のリソースを一意に表現する方法。
もっとも単純な形では、ウェブクライアント(ブラウザという用語を初めて使ったのはBerners-Leeだったのではないかと私は考えている)がHTTPでウェブサーバに接続し、サーバにURLをリクエストし、HTMLを受け取る。
この構想は、すべてネットワーキングベースで構築されており、インターネットを使うことが想定されていた。当時のインターネットは商用化されておらず、ごく少数の大学と研究機関以外には知られていなかった。
彼は、NeXTコンピュータ*1上で最初のウェブブラウザとウェブサーバを書いた。ウェブが広く知られるようになったのは、1993年にイリノイ大学の学生グループがMosaicウェブブラウザ(Windows、Macintosh、Unix用)とNCSA ...
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