はじめに
本書はWeb APIを開発するに際して、どのように設計をすればよいのか、どのような点に気をつけて開発をすればよいのかについて書かれた書籍です。
今日、開発者がWeb APIを設計、開発しなければならないケースは非常に増えています。サービス間の連携が増えているだけでなく、モバイルアプリケーションのバックエンドもそうですし、ゲームもサーバ連携を行うものが増えています。また、ウェブアプリケーションの非同期通信にもJSONやXMLを使った通信を行うケースは多いでしょう。インターネットやウェブにかかわるソフトウェア開発者なら、Web API開発はもはや必修科目と言ってもよい状態になってきています。ウェブの開発者だけれども最近はJSONでAPIを返すことしかしていない、なんていう方も多いのではないでしょうか。
筆者はフリーランスの開発者としてさまざまなプロジェクトにかかわっていますが、多くのプロジェクトにおいて、Web APIの設計、開発が作業の中に入ってきています。本書は、その経験の中で調べたこと、躓いたこと、考えたことを中心に、新たにAPIの設計を行おうとしている開発者に向けて、筆者が考えるAPI設計の考え方や手法について解説しています。
本書の執筆は、さほど分量があるわけでもないにもかかわらず、主に筆者の怠慢のせいで、企画の立ち上がりから執筆完了まで2年間もの年月がかかってしまいました。しかしその間にWeb APIを取り巻く環境は大きく変わりました。Web APIに関するサービスを提供するApigee(http://apigee.com/)、3scale(http://www.3scale.net/)のようなサービスがどんどん登場し、APIconのようなAPI関連のカンファレンスも頻繁に開かれるようになってきています。つまりAPIを作り、公開するということの重要性がより高まり、より多くの注目を集めるようになっており、幸いなことに本書を出す意義もより高くなってきたのではないかと思います。 ...