信頼性の高い機械学習 ―SRE原則を活用したMLOps
by Cathy Chen, Niall Richard Murphy, Kranti Parisa, D. Sculley, Todd Underwood, 井伊 篤彦, 張 凡, 樋口 千洋
3章MLモデルの基礎
本書の大半は、MLシステムや運用レベルのMLパイプラインの管理についてです。これは、多くのデータサイエンティストやML研究者がしばしば行う、新しい予測モデルや精度をもう何%上げることができるかの手法の開発とは全く異なるものです。その代わりに、本書では、MLモデルを含むシステムが、一貫性があり、堅牢で、信頼できるシステムレベルの振る舞いを示すのを保証することに焦点を当てます。ある意味では、このシステムレベルの振る舞いは、実際のモデルのタイプや、モデルの良し悪し、あるいはモデルに関連した他の考慮事項とは無関係です。しかし、ある重要な状況においては、これらの考慮事項から独立したものではありません。本章の目標は、運用システムで警告が鳴り始めたときに、どのような状況にあるのかを理解するのに十分な背景を理解していただくことです。
最初に断っておきますが、ここでの私たちのゴールは、MLモデルの構築方法、どのモデルがどのような問題に適しているか、データサイエンティストになるための方法など、MLモデルに関する全てを教えることではありません。それだけで1冊の本(あるいはそれ以上)になるでしょうし、多くの優れたテキストやオンライン講座がこれらの側面をカバーしています。
本章では、MLモデルがどのようなもので、どのように機能するかを簡単に説明します。また、機械学習運用(MLOps)担当者が、適切な計画を立てるためにどのような種類の問題なのかを理解できるよう、システム内のモデルについて考えるべき重要な質問をいくつか紹介します。
3.1 MLモデルとは何か
数学や科学では、モデルという言葉は、しばしば数学やコードで表現される定理や法則を指します。例えば、以下のような有名なモデルが知られています。 ...
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