本書に寄せて
いつの時代もバイナリアン魂は不滅ナリ!
2006年に出版された『Binary Hacks』の著者陣の中でバイナリアン(バイナリに近い低レベルの技術をこよなく愛好する者)度が一番低かったのは私ですが「にわかな奴ほど語りたがる」の法則で僭越にも発起人的な役割を担っていました。今回、思わぬことに『Binary Hacks Rebooted』が出版されるということで、草稿を読ませてもらい、まず頭に浮かんだのが冒頭の言葉となります。時代が変わってもバイナリアン魂は滅びないどころか、むしろパワーアップしているのはたいへん喜ばしい限りです。
『Binary Hacks』が出版された2006年はどんな時代だったかというと、スマホが存在しないくらい太古の昔です(iPhoneの発売は2007年)。そのころはWeb 2.0なんてものが流行っていまして、JavaScriptとXMLHttpRequestを使って動的なウェブアプリを作るのがすごいイケてるなんていう牧歌的な時代で、そういうこと(AJAXという言葉がありました)を熱く語るブログが隆盛を極めていました。
そんな時代にありながら、私はというとC++で書かれた複雑極まる巨大なシステムを必死になっていじるなんていう仕事をしていて、コンパイルは遅いし、しょっちゅう起きる謎のクラッシュなどに悩まされる日々を送っていたわけです。バイナリしかない(ソースコードがない)ライブラリの中でクラッシュが起きるからどうしようかと頭を抱えていたら、鵜飼さん(『Binary Hacks』の著者の一人)からバイナリパッチで解決する方法を考案してもらったりなんてこともありました。そういった先人への憧れもあってバイナリ技術への興味が湧きはじめ、『Binary Hacks』の誕生へといたります。Web ...
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