監訳者まえがき
ビジネスで利用するシステムでは、非常に多くの場面でLinuxが使われています。低コストで導入でき、信頼性が高く、あらゆる場面に適応できるLinuxは、ビジネスとの相性がとてもよいためです。昨今においてはクラウドの普及に伴い、ビジネス以外でもLinuxを利用する機会が多くなっています。
Linuxを管理するときには、よほどの理由がないかぎり、コマンドラインのインターフェース(CLI)を使います。私はLinuxが今ほど認知されていなかった時代に、Linuxをまったく触ったことがない人でも利用できるように、LinuxにもかかわらずGUIを用いた運用を設計し、導入したことがあります。これは大失敗で、結局すぐにCLIを用いた運用へ切り替えました。失敗の理由は、GUIでの運用は直感的で便利なため習熟期間も短くて済むのですが、少し運用を変えたい場合や、GUIのインターフェースが刷新された場合の対応コストが非常に大きかったためです。それに加え、コマンドベースで運用できることの多くは、その作業をシェルスクリプトで自動化できるなど、GUIの運用に比べ、はるかに効率がよくなります。
コマンドラインに慣れてくると、これまでとても便利だと思っていたGUIのリッチなツールが、いつの間にか億劫なツールだと感じてしまうこともあります。それくらいコマンドラインは利便性が高く、優れています。
そのようなコマンドラインを使いこなす人の多くは、コマンドを実行した結果を得るだけではなく、コマンドの中でどのような処理が行われ、どのような動作となっているか理解していたり、もしくはコマンドの実行結果をより正確に想像しています。それは一見、効率化とはあまり関係のないことだと感じるかもしれませんが、これまでの経験から、それらを知ることが効率化につながるということが知らず知らずのうちに身についているからです。本書はそのような経験やノウハウがとてもよくまとまっており、これまで点と点であった知識が線になり、次のレベルにステップアップするための手助けをしてくれます。 ...
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